アルコール依存症の父持つ作者が、幼い日から今までの、父との関わりを描いたコミックエッセイです。
これはたくさん読んで欲しい本ですね。しんどいんだけど(^^;
試し読みはこちら。3話まで読めます。(これ読んでから買うかどうかは判断したほうが良いです)
●酔うと化け物になる父がつらい(マンガクロス)
表紙のイラストはとても分かる。伝わってくる。良い1枚絵だと思いました。
連載開始の告知を見た時にも良いタイトルだと思ったけれど「つらい」が1番当てはまる感がある。私も「父の存在がつらい」と思います。
巻末に収録された描き下ろし6ページ。ここがとても良くて。
難しい現実も読み取れるのだけれど、希望もあるように思いました。
似た体験がある人、私の姉や兄にも、新しい出会いがあることを願っています。
自分の体験と重なる部分もあるので、感想を書くと自分語りになってしまいますが。私にも酔うと化け物になる父がいて。
化け物になるくらいまで酔うのは年に数回だったので作者とは比べものにならないのだけど、それでも酔うと化け物になる父はつらいですね。
年を取り、体調が悪い現在でも正気を失うほど飲むし。
寂しいとかつらいとか、父にも事情はあったと思うのですが、そうであったとしても納得することは出来ません。
私の父も、作中のお父さんも。変われるタイミングは沢山あったように思うんだけどなあ。
結局、変わらなかったな。
将来、父を介護する時、看取る時に穏やかな気持ちでいられるかな?とは思います。
それはそれで仕方ないのでしょうね。
親も人ですが、子どもである私たちも人なので。
私は読みながらずっと泣いていて、感想を書きながらまた泣きそうになりました…。
良い漫画なのだけど、幼い頃からの色々を、思い出してしまいますね。
作者は描きながら多分、つらかったとおもうのですが、よく描いてくださったなと。感謝しています。
ちょっと人を選ぶかも知れないけど、お勧めです。読んでよかったと思いました。
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インタビューも興味深かったです。
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