1日1冊は本を読んでる人間で、ここ最近も色々と読んでいます。
ただ、「これ読んどくといいよ!」…と1冊だけ書評を書くほどではないのでまとめてご紹介。
「近所の図書館で探してみては?」という感じの本です。
伸びる子の育て方(漆紫穂子)
内容紹介
わずか7年間で入学希望者が60倍、偏差値20上昇。
「28プロジェクト」で話題の品川女子学院校長の「伸びる子」の育て方。
受験や就職を乗り切る一生の財産=「自己肯定感」はこうつける!
偏差値50台からでも、普通の子が急速に伸びる秘訣とは?
感想
品川女学院の校長先生が書いた、中学受験を受ける予定の小4・5・6年生の親に向けた本。
自己肯定感が高い子供を育てる為に、親はどんな接し方をすればいいのか?といったことが具体的に書かれています。
基本は「過保護・過干渉から卒業し、子供に失敗やもめ事といった経験をさせる」というのが方針です。
親が「安全」「快適」「問題ない」と思うレールを事前に用意するのを止めて、子供自身に体験させ、そこから学ばせる。
子供を見守って、必要だと思うタイミングで話を聞いたり、声を掛けたりする。
「具体的な見守り方・接し方」が書かれ、「実践すること」が前提で書かれているのはいいですね。
校長先生が経験したことを元に、自身の失敗や挑戦も書いているところは好き。
一方で、もうちょっと客観的なデータや事例も知りたいと思う面はあります。
付録(オリジナルアンケートの結果 )はどうなんだろう…?(遠すぎてよくわからない…)
受験が近い場合は共感したり役に立つのかも知れません。
ワーママ時間3倍術(山守麻衣)
内容紹介
育児と仕事、本当に両立できる?
毎日がバタバタで、辞職やキャリアダウンすべき?
働くママの子どもはかわいそう?
働くママの不安を一気に解消し、家族も輝く!子育てしながら稼ぐ母になる方法。
感想
2人の娘さんを育てながらフリーランスのライターとして働く著者の体験談。
「時間3倍術」という題名を期待するとちょっと違う感じです。時短術としては普通だし、全部実践しても3倍にはならないと思う。
読んで良かった部分は
・作者自身の1日のタイムスケジュールが掲載されている
・保育所関連の考え方は充実している
…の2点。
保育所については、「(安価な)認可保育所にこだわらない方がいい」「保育所は変えられる。親の仕事は替えが効かない」…という話。
手作り品を作ること、ママ友との付き合いに時間を割かれること、保母さんに叱られること…。
(お金はかからないけれど)時間は消費し、小さなストレスがずんずん積み重なる場所に居続けるよりは、相性がいい保育所を選んだ方がいいですよ~という話。
あと、小さいことですが「お迎えの前に小腹を満たす」「髪をしばる」など、イライラ防止術は実践的で役に立ちそうだと思いました。
子どもとペットとスッキリ暮らす掃除術(東いずみ)
内容紹介
月間約50万アクセスの、大人気お掃除ブログ『子供とペットとスッキリ暮らす』がついに書籍化!
「多くの人が苦手な掃除を、エンターテイメントにする」をモットーに、大人2人+子ども3人+猫4匹いる家を、ゲーム感覚で、無理なくきれいに掃除していく、目からウロコの工夫を、写真とイラスト満載で紹介します。
感想
「掃除オタク」な作者の毎日の掃除方法について書かれた本。
子供がいると、毎日が片付けと掃除の連続です。まだ2歳にもならないし、1人だからまだまだなんですが…。
先が思いやられるので、少しでもラクにならないかな、ということで手にしました。
作者の「掃除をラクにする考え方」が好きで、掃除をする気になりました。
そう…「掃除をするかどうか悩んでいる間に終わる」のが掃除…。
読んだ翌日、冷蔵庫を動かして掃除しました。10分もかかりませんでした。綺麗になってすっきりです。
子供のおもちゃの洗い方やペットのネコ砂の洗い方、落書きの落とし方などが写真付きで書かれており、便利です。
目からウロコだったのが、お風呂場の掃除道具。
スポンジではなくて掃除用のクロスで洗うとは…!
お風呂用のスポンジってイマイチなので今は台所用を使っていますが、将来はクロスに変更しようかしら。
掃除だけでなく、収納についてもアドバイスが書かれており、参考になりました。
これからの日本、経済より大切なこと(池上彰、ダライラマ14世)
内容紹介
さまざまな問題が立ちはだかる現在の日本。
混迷の時代を生き抜くヒントを、ダライ・ラマ法王14世の言葉から探ります。
それを受けて池上 彰が解説。
経済にまつわる問題をどのように考えていけばよいのか?
池上 彰とダライ・ラマ法王14世がおくる、日本を元気にする処方箋。
感想
ダライ・ラマ14世の言葉もいいのですが、池上さんの解説が面白いなーと感じる本です。
序文にダライ・ラマ14世が唱えた「私たちの世代の矛盾」が書かれています。
これを受ける形で、池上さんが「現在の日本が抱える矛盾」を語ります。
経済について、格差について、お金について…。
「昔はよかった」というけれど、本当?
旦那さんと2人でよく話すのが「個人が家を買うのが常識になったのはいつだろう?」ということ。
第二次大戦前は、親の家を継ぐか掘立小屋か賃貸(長屋など)か…。
母からは、一つの家に三~四世帯住むのも普通だったと聞きました。
うちの叔父さんたちは大工だったこともあり、子供が出来ると自分で家を建てて出て行った、…とも聞くし。
これからの価値観について、バランスについて考えるきっかけに出来る本。
おススメです。
頑張って生きるのが嫌な人のための本(海猫沢めろん)
内容紹介
■本当に自由に生きることってなんだろう?
「毎日同じ電車に乗って出社するのが嫌になってきた」
「努力をしても報われないんでしょう?」
「頑張って生きることが、少し苦手……」
「私なんていてもいなくても同じ」
誰にも言えない悩みで苦しくなった心を、少しだけゆるめてみませんか?
感想
作者が、友人の自殺をきっかけにして書いた本。
「頑張って」生きるのが嫌…なのかとおもっていたら、「生きるのが嫌」、頑張らないと生きられない…と思う人が読む本でした。
全体にのらりくらりとしていて最後まで読めるか心配でしたが、作者が色々な知識を披露してくれるのが面白く、最後まで読みました。
作中では宗教にすがろうとしたが失敗した作者の経験談が書かれていますが、その中で紹介された「コピペ教」(正確にはコピミズム伝道協会)の話が衝撃的でした…。
自分の子供が自殺してしまう未来は、できれば避けたい。
作者の話を読んでいると、本を読む習慣があることで回避出来るのかもしれません。
池上さんの本とセットで読んだこともあり、「現在の子育て」について色々考えるきっかけをくれました。
本を読むことで、自分の考えを掘り下げる
妊娠中や産後にも育児書など色々な本を読み続けていますが、最近は本を読むことで自分の価値観や優先順位、考え方を確認している気がします。
育児書を売るのも商売。「流行」があります。
例えば現在の育児書では「自己肯定感を育む」という方針が流行しているようです。
2010年頃の日本政策研究所のアンケート調査の結果(「自分はダメな人間だと思う」かどうかを聞いたところ、日本の高校生は3人に2人が「そう思う」と回答した。)を受けてのことかもしれません。
※調査結果はベネッセのコラムが分かりやすいです。
●第23回 若者の政治離れに思う
このアンケート結果に衝撃を覚えるかは個人差があると思います。
高校生当時の自分を思った時、「自分をダメな人間だと思う?」…と尋ねられたら、「ダメな人間だと思う」と答える気がするんですよね。
生きている中で最も「自分が嫌い」な時期だったし。
他人から、親から見たらそれなりに悪くない状況だったも思います。
成績は学年で30位以内をキープ、公立大学は射程圏内。部活でも女子部主将として役割を持ち、趣味で漫画を描き本を読み…。
でも、未来に希望は持てなかった。自分はダメだと思っていた。
早く実家を出て都会に行きたい、都会に行けば何か変わるのでは…?そんな感じで勉強してました。
公立大学進学が都会に出る為の唯一の方法だったので。
話が逸れましたが。
育児書に書かれた「自己肯定感」というキーワードはふんわりして、定義が曖昧です。
また「自己肯定感」以前に「これからの世の中をどう考えるか」が書かれていないこともあり、何を目標にしているのか分かりにくい本が多いです。
育児を農業で例えた時、親の愛情=光や水 なのかもしれません。
じゃあ、光や水さえ与えておけば育つかといえば、そうではないでしょう。
水も光も、与えすぎたら腐ったり枯れたりする。
その作物に合わせて、土の酸度/アルカリ度を調整した方がいいし、肥料が必要な場合もある。
時には大雪が降ってビニールハウスが壊れることもある。
風が吹いて折れることもある。
それでも生きていける力を身につけるには、どうすればいいか。
親も一緒に成長しながら、勉強しながら、挑戦するしかない。
他人やよその家庭、他の国と比べることなく、その家庭の中で「幸せな未来」を定義し、それを大切にしながら子供を育てるには…?
そんなことを日々考えつつ、旦那さんと話したりしています。
とりあえず今のところ決まっている方針は
・「ごめんなさい」「ありがとう」が言える
・自分で情報を集めることが出来る
・経験第一。子供の失敗・成功の機会を奪わない。先回りしない
・10才になったら大人と同じように扱う
…くらいかな…。
「10才になったら大人と同じように扱う」というのは、旦那さんが父に言われた一言です。
義母が過保護なので実現してませんが、その時までに情報を集めて、具体的な方針に落とし込もうと思っています。