吉田戦車さんの育児漫画、第2弾です。
『おかあさんの扉』2巻とともに発売日に購入。一気に読みました。
2巻もおもしろかった~!
amazon ★★★★★(4.6)
楽天 ★★★★★(4.50)
【内容紹介】
まんが父、魔の2歳女児育児に東奔西走!?
40も後半を迎えた吉田戦車氏に、ムスメという名の桃が!
早くも「魔の2歳児」となったムスメに、右往左往の父。
ムスメの名言や迷言三昧、まんが父の育児珍道中は必見です!
【感想】
娘さん1歳半~3歳ちょっと前まで。
みんな通るであろう子供の胃腸炎(ロタとかノロとか…)、2歳半での断乳、七五三のお祝いなどのエピソードが描かれています。
カバー裏に娘さんの写真があったりします(1巻も)。大きくなりましたね…。
娘さんが話すことを覚え、名言(迷言?)を連発したり、自己主張が強くなったり…と人間らしくなってきて、1巻とは違った雰囲気の2巻です。
娘さんの成長に合わせてなのか、伊藤さんが仕事復帰後にぎっくり腰で倒れたからなのか。
2巻では吉田さん(=父)の「疲れた様子」や「一人で羽を伸ばしたい欲求」が何度となく描かれます。
伊藤さんの育児漫画『おかあさんの扉』2巻で、吉田さんが疲れている様子がシリーズ化されるくらいなので、よっぽどなのかと思います。
伊藤さんがぎっくり腰をした約1週間という期間限定とはいえ、仕事、風呂、食事の準備…を担当している。
当然といえば当然なのですが、そりゃ疲れもたまるよね…(『まんが親』でも伊藤さんのぎっくり腰については描かれていますが、軽く流されているので、吉田さんの負担感がわからないのです。51話、52話あたり)。
育児のダークサイドといいますか、楽しいばかりではない父親の胸の内。
批判を恐れず、この部分を描いているのが素晴らしいと思いました。
男女共働き・核家族の家庭では、男性が育児に参加するのも当たり前…というか参加してくれないと子育てできませんが、現実には男性の仕事が減っている訳でもなく、家事や育児に取り組むのはそれなりに大変でしょう。
娘のことを大切に思っていても、一人になりたいときはあるし、何も考えずに暴言を吐くこともある。
「まんが親」を読んだ読者が何か感じて、自身の行動に繋げられると良いのでしょうが…。
以下、ネタバレを含む感想です。「おかあさんの扉」2巻のネタバレもあります。
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個人的にこの場面を読んでひどくムカっついてしまい、単行本を壁に叩きつけたくなるくらいでした。ふざけるなと。
私が同じことをやられたら、実家に帰ると思います。ひどい。
ですが、後で冷静に考えると、批判覚悟でこの場面=素の自分の発言を描くのってすごい、と思いました。
隠そうと思えば、作品として描かなければよいのですから。
2巻の吉田戦車さんはお疲れ気味のようですね。
サイン会で宮城県に行ったときには「一人で一杯やって帰れる」とほくそ笑み…(家族がサイン会を見に来たことで実現せず、怒りに震える)。
突発性発疹がでて不機嫌な状態が続いた娘。食欲がないのが心配でもあり、苛立ってバウンサーに前掛けを投げつける。
「おとうさんをたたきたい~」という娘に対する躾として軽く叩いた、という話も描かれていました。
妻の体調不良によって負担が増え、娘の口が達者になるとともに躾もしなければならない。
年齢を重ねていても2人目の子供でも、子育てって難しいのでしょうね。
2巻になって吉田さんがイライラしている様子が増えたと感じてが気になったのですが、1巻にも色々描いてありました。子育てのダークサイド。
イラッとして飼い猫・クロを蹴ってしまい、虐待という言葉が頭によぎった話や、
伊藤さんが撮り貯めたビデオをダビングしていたら怒鳴っている自分(=作者)の姿が映っていたり、
『こどもの成長を記録することがいやなわけではないのだが』
『なにしろ常に時間がない…自由がない…最近そんなことばっか考えてるな…』
『…何がイクメンだか…』
夫(男性)側の悩みも色々ありますよね…。
私も旦那さんに協力してもらっていて助かる気持ち半分、当然と思う気持ち半分…なので、「まんが親」を読んで、たまには羽を伸ばせるようにしないとなー、と思いました。
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『おかあさんの扉』2巻にも描かれていたエピソードについて。
ウイルス性の胃腸炎。シイタケでけーよ!…と吉田さんが叫んだ様子が描かれています。
吉田さんは最初ウイルス性だと思わず、娘さんが吐いたシイタケを見てこれが原因か?と思ったようですが。
冬のウイルス性胃腸炎は大変ですよね…。我が家は娘から私と旦那、義理の母までうつって大変でした。
娘さんが吐き戻したとき、伊藤さんを呼ばずに済まそうとした吉田さん。
「すぐ呼んでくれればいいのに」という言葉にムッとした様子が描かれています。
ああ…こういう対応しちゃうな…。旦那さんがムカっとするのも理解できるんですが、つい。気を付けたいな…。
娘さんと伊藤さん、御そろいの酒器を買う。
吉田さんの分はなかったんですね…本当に…。
娘さん、おおいに気に入って愛用する。そして予想通り間違ってお酒を飲むという…。流石のんべえな家庭だ…。
うちも娘用のお湯のみ(牛乳用)にぐい呑みを使っています。サイズが小さ目でちょうどいいんですよね。
個人的に、断乳のエピソードが楽しかった。
娘さん、2歳10か月。娘さんの表情が明るい感じで好き。
『おかあさんの扉』2巻では、断乳に向けておっぱいに塩麹を塗ったり、アンパンマンを描く方法を教えてもらったりしていましたが、実際の断乳の様子についてはノータッチでした。
娘さんが憧れているケーキを1ホール与え、断乳成功!!
「ダメだ!そのホールに意味があるの!」…という伊藤さんの台詞がとてもよかった。
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娘さんが3歳になった『まんが親』。
何歳くらいまで続けてくれるのでしょう…。小学校に上がるまで続くといいなあ。
【関連記事】
●まんが親 1巻感想
●おかあさんの扉 1巻感想
●おかあさんの扉 2巻感想
●おかあさんの扉 3巻感想