年末にバタバタしてしまって2013年のまとめが出来なかったので、今日から2013年の育児漫画について、色々まとめていこうかと思います。
2013年に発売された育児漫画の単行本を振り返り、管理人・matsubiの個人的ランキングを作成、発表しようという企画です。
2013年に発売された単行本
私が確認できた育児漫画は30冊ありました。
正確には『うちの3姉妹』の文庫版や『私たちは繁殖している』の新装版なども発売されていますが、新作でないものは除外しました。
●2013年発売の育児漫画の単行本
一覧は「抜け漏れが多いだろう」と思いつつまとめていますが、2013年の中盤くらいに発売日の調べ方のコツがわかってきて精度も上がった気がします。
matsubi的2013年の育児漫画ベスト3!
上から順番に。
うちに1歳8か月の娘がいるので、同じくらいの娘さんが登場する漫画の方が評価が高いです。
1位 オレなんかが親になって大丈夫か?(カラスヤサトシ)
色々迷った末に、一番おもしろいとかんじたのはこれだなあ、ということでカラスヤサトシさんの育児漫画です。
漫画を読んで泣くのは普通にあることなのですが、これほど熱い気持ちを持って感想文を書いたのは初めてでした。
連載でも読んでいたのに単行本を読んだら面白さが増していて、驚きました。
描いてあるのは普通のことだし、絵も好みが分かれる漫画なんだけど、とてもよかった。
2位 ユンタのゆっくり成長記(たちばなかおる)
2013年12月で連載が終了。お疲れ様でした!…という思いも込めて。
作者や家族の明るさが道を照らしてくれるような作品。「障がいを持つ子どもを描いた育児漫画」に対する私の偏見を払拭してくれました。
2巻の発売、待っています。
3位 おかあさんの扉2 (伊藤理佐)
2巻の方がおもしろかったです。
読み直した回数一番が多いのは間違いなく『おかあさんの扉』です。
うちの娘の1年先が描かれているので、単行本を読んだ時点で未来を創造し、同じくらいの年齢になった時に読んで共感し、その時期を過ぎて想い出を楽しむ…といった楽しみ方をしています。
=====
『続・続つれづれなるママ本』(佐藤両々)や『まんが親2巻』(吉田戦車)も面白かった。
『ムスメが悪くて困ってます』(村上たかし)は、読んだことで勉強になったなあ。
妊娠がわかった2011年から結構な量の育児漫画を読んでいるのですが、年代別に眺めると作風が変わってきているのがわかります。
『ママはぽよぽよザウルスがお好き』(青沼貴子)『笑う出産』(まついなつき)が登場した1990年代。
『うちの3姉妹』(松本ぷりっつ)や『ママはテンパリスト』(東村アキ子)等「無名の作家」の漫画が売れた2000年代。
2010年代は育児漫画に「男性(夫)の存在感」が増えている気がします。育児漫画を描く男性作家が増えているのも要因でしょう。
また、作家自身が「母として」の目線(役割)だけでなく、「女性として」の目線(役割)で描いた作品も増え始めているように感じます。
この辺は社会的な背景もあるし自分は好ましく感じていますが、読者にどう受け入れられるのか?が心配でもあります。
(育児漫画を読んで、難しいことを考えずにとにかく大笑いしたいときもあるので。)
全体を振り返っての印象
単行本をまとめていて思ったのは3点。
1)男性が描いた作品が増えた
2)ベテラン漫画家が増えた
3)夫婦で単行本を同時発売
1)男性漫画家が描いた作品が増えた
発売された育児漫画のうち、女性漫画家(母親視点)が22冊、男性漫画家(父親視点)が8冊。
近年、男性の育児参加への意識が高まったからか、男性作家による単行本が増えている気がします。
村上たかしさん、重野なおきさんは以前から育児漫画を描いていますが、おおひなたごうさん、堂高しげるさん、カラスヤサトシさんは初の育児漫画単行本。
絵本作家の鈴木のりたけさんも単行本を発売しました(連載自体は3年前から)。
個人的に、育児漫画の売上を伸ばすには男性読者を増やすのが一番早いと思っているので、男性作家さんの活躍に期待しております。
そのうち『ラブロマ』『タケヲちゃん物怪録』のとよ田みのるさんが参入するのかな…(子供が生まれていたので)
2)ベテラン漫画家による育児漫画が増えた
2013年発売に限っていえば二ノ宮知子『おにぎり通信』くらいですが、2010年くらいから代表作を持っている漫画家さんが育児漫画を描くことが増えてるような気がします。出版不況(雑誌や単行本の売上が落ちている)という状況もあり、ある程度部数が読めないと発行できないのかなあ、と推測しています。
逆に、無名の個人がブログで描いて単行本に…という、『うちの3姉妹』のヒットから生まれた流れは沈静化した気がします。
量が増えたせいで新しいブログ漫画を探しにくくなっていることも要因かもしれません。
個人的に、育児漫画と電子書籍は相性が良いと思っています。
赤ちゃんが生まれてバタバタしている時期に本屋にはいけないし、欲しい時にぱっと買ってスマホで読めると便利だと思う。
スマホで(片手で)読めるのが重要だと思うのですが、字が小さくて読みにくくなるのが課題です。
育児漫画は紙の単行本で発売するときには大判なので、バランスもとりにくい気がします。
(私はiPhoneアプリのKindleを利用しています。)
妊娠・出産・育児漫画は書籍扱いの本も少なくないし、部数が少ないから価格を上げたいという考えもあると分かっているのですが、大判単行本は保管場所に困るので電子書籍で買いたいです。
今は育児漫画単行本はダンボールで保管していますから…。
でも、電子書籍化されている作品数が少ないから移行できない。
『子育てたんたん』は4巻まで電子書籍化されている上に、紙の単行本が780円に対しKindleなど電子書籍版は420円と安く販売しています。
こういう作品がもっと増えてほしいなあ。
3)夫婦で単行本を同時発売
2013年は吉田戦車さんと伊藤理佐さん、重野なおきさんと藤島じゅんさんが単行本を同時に発売していました。
夫婦に限りませんが、育児漫画は別の作家の単行本などで告知をしないと知ってもらえないと思うなあ。
掲載しているWEBサイトの告知とかもした方がいいと思う。
WEB検索で最近の育児漫画の作品情報を拾うのは、結構大変な作業です。
(おもしろい育児漫画と言った時に、既に完結しているテンパリスト、ママぽよ、あたりの情報は拾えますが)
私みたいな暇な人が、情報を探そうと思ってもなかなか見つけられないので、ちょっと興味を持っただけの人が検索しても見つからないと思う。
そもそも好みが分かれやすいのに、機会損失も多いと思います。
購入した育児漫画は11冊
今年発売された育児漫画は、全部で11冊購入しました。
9月くらいから発売日を事前に確認して買うことができるようになったこともあり、感想も真面目に書いてます。
ユンタのゆっくり成長記(たちばなかおる)
※3人兄弟の長男・ダウン症のユンタくん
●2013年12月でWEBマガジン「カラフル」での連載が終了しました
●matsubiの感想文
娘が学校に行きません(野原広子)
小5の娘さんが登校拒否になった198日の記録。
●amazonで試読できます
子育て戦線異状あり! ファルコン隊長(うえみ あゆみ)
コアソビー(おおひなたごう)
※息子エイゴウくん(1人)
オギャーの花道!(ひぐらしカンナ)
●amazonで試読できます
おかあさんの扉2巻~二歳児の逆襲(伊藤理佐)
娘・あーちゃん(1人、2歳の終わりくらいまで)
●matsubiの感想文
まんが親・2巻(吉田戦車)
娘・にゃーちゃん(1人、1歳の終わり~2歳の終わりくらいまで)
●matsubiの感想文
赤んぼってみんな天使なの?(東條さち子)
※娘・とーこちゃん(1人、1歳未満の頃)
●すくパラぷらすで試読できます。
母親やめてもいいですか(作)山口かこ(絵)にしかわたく)
※娘(1人)
※育児というより母親漫画?否定的な意見も多いのでレビューを確認ください
●amazonで試読できます
お父チャンネル・3巻(相澤タロウイチ)
※娘2人
よんこまのこ・3巻(重野なおき)
息子・るい、娘・あい
マママのお仕事 激闘編(藤島じゅん)
息子・るい、娘・あい
ムスメが悪くて困ってます。(村上たかし)
※高校生の娘いゆちゃん、小学生の息子いおくん(2人姉弟)
●matsubiの感想文
育児なし日記vs育児され日記・2巻(逢坂みえこ)
息子・ハルくん(1人)
●matsubiの感想文
おにぎり通信 ~ダメママ日記~(二ノ宮知子)
連載中。以下続刊。
※息子・コウくん、息子・ヒロくん(2人兄弟)
●作品紹介ページで試読できます
うちの子って発達障害!?: ただいま子育て迷走中(トマコ)
※3人兄弟(なぁ太、コン吉、たい蔵)
●作者さんのブログで試読できます
ウチのコ、ご近所さんに育てられました(細川貂々)
息子・ちーとくん(1人)
●amazonで試読できます
庶民の娘ですがセレブ学校へ通っています(東條さち子)
※娘・とーこちゃん(小学生)
●試し読みには『アンチ!セレブ育児』を。
子育てたんたん・4巻(南国ばなな)
娘・たんたん
※Yahoo!ブックストアにて1話+αが試読できます。
※全4巻。続編『ハロー姉妹』雑誌BE LOVEにて連載中。
続・続つれづれなるママ本(佐藤両々)
※娘・ひー子、娘・かのちん(2人姉妹)
●matsubiの感想
親はオタでも子は育つ! 1(堂高しげる)
※娘(1人)
酒とナミダとマリエと赤子(安彦麻理絵)
※息子・息子・娘の3人と生活を共にする。長女とは離婚の為離れて生活。
●すくパラぷらすで連載中
この育児がすごい! ! (高瀬志帆)
※息子・娘(2人兄妹)
●matsubiの感想文
続 こうしてキミは育つのだ(小丸ナリコ)
※息子、娘(2人兄妹)
毎日かあさん・10巻 わんこギャル編(西原理恵子)
※息子、娘(2人兄妹)
オレなんかが親になって大丈夫か?(カラスヤサトシ)
※娘(1人)
●matsubiの感想
子育てハッピーたいむ3~ななとひよこの楽しい毎日(太田知子)
※娘2人
愛のたたき売り物産展・1巻(胡桃ちの)
双子の息子2人。9割以上ノンフィクション。
そだてば(鈴木のりたけ)
※娘、息子(作中では2人、現在は3人)
●作者さんのサイトで2pだけ読めます
ソダテコ・2巻(宇仁田ゆみ)
娘・アモちゃん、息子・ぬー太くん
●すくパラぷらすで連載中。
●matsubiの感想文
よりぬき毎日かあさん(西原理恵子)
※息子、娘(2人兄妹)
母ゾンビ!!!(ばばかよ)
連載中の題名『母ゾンビ子ゾンビ』から解題。
※双子の息子
●亜紀書房のサイトにて試読できます
マンガで読む 育児のお悩み解決BOOK(フクチマミ)
※体験漫画+育児に役立つ情報
※娘2人(2013年末時点で5歳のなっちゃん、2歳のののちゃん)