【目録】テーマ別漫画まとめ

【目録】産婦人科医師・看護師を描いた漫画 7作品

投稿日:2014年6月13日 更新日:

今日も目録です。
「女性の妊娠を描いた創作漫画」を調べていたら、産婦人科医が主人公の漫画の方が多い…ということに気付き、単体でまとめました。

妊娠・出産が描かれた創作漫画は「ひとひねり」してあることが多いですが、性別を逆転させるパターン(=男性が妊娠するという設定)と、妊婦を観察している人が主人公のパターン(=産科医という設定)が多いようです。

産婦人科医が主人公の漫画

創作漫画を中心にまとめています。

コウノドリ(鈴ノ木ユウ)

妊娠・出産漫画一覧』でもお勧めてしている、総合病院の産婦人科を描いた医療漫画です。
1巻から読んでますが、3巻あたりから物語に深みが増して絵も安定し、ググッとおもしろくなってきました。

3巻掲載の「妊婦の海外旅行」「帝王切開と助産院」、4巻の「風疹と障がいと予防接種」の話は是非読んでほしい。

3巻の帝王切開出産の場面は主人公・サクラ先生の言葉が美しくて好きです。
そのままの事実を語ってるだけなのですが、泣けて泣けて。

学校や市区町村の図書館に置いてほしい!ドラマ化してホームラン級にヒットしてほしい!沢山の人に読んでほしい…と願ってしまう作品です。
感想を書かねば、書きたい、…と思いつつ気付いたら4巻…。そして今月に5巻発売…。刊行ペースが早くて嬉しいけど悔しい…。
講談社「アフタヌーン」連載中(今はNICU編です)。現在4巻まで。6月21日に5巻発売予定。
講談社「モアイ」にて4話試読できます

踊る産科女医(漫画:吉川景都、監修:宋美玄)

「なんも知らずにセックスすんな」「妊娠・出産は思いどおりにいくことばっかりやない!!」「出産は危険も伴うってことを忘れたらアカンよ」
女性でも実はちゃんと知らない“妊娠・出産”“女性の体”について、わかりやすく紹介・解説するコミックルポエッセイ。

創作漫画ではなく、コミックエッセイです。
妊娠・出産についてわかりやすく読みやすく描いている作品として好評を得ておりレビューなどで「思春期を迎えた子どもに読ませたい」との声が多い本。
吉川景都さんって『わたし、オタリーナですが。』描いてた人だな…(自画像=うさぎの人)。
2010年4月~小学館「女性セブン」にて連載。
出版社サイトで試読できます

ようこそナデシコ産婦人科(原作:ほのか、漫画:鈴木ぺんた)

聞きたくてもちょっと聞きにくい女性特有の病気に、ナデシコ先生がズバリお答えします!婦人科とのつきあい方や、女性特有の病気への対処法など女性の不安を明るく吹きとばします。

産婦人科に行きたいけど抵抗感がある人に向けた、産婦人科解説マンガです。レビューや目次を見るに、丁寧で読み応えがある作品のようです。
携帯漫画がブームの頃に作られたのかな?
nadeshiko2

電子書籍のみで販売しています。全1巻。2008年講談社。
eBookJapan  /紀伊国屋 /コミックシーモア
eBookJapanで試読できます
nadeshiko

いのちの器(上原きみこ)

女性はいのちの器です。妊娠・出産、女の一大ドラマを、温かく見守る響子先生の診察日記。

父の急逝に伴い、実家の産婦人科を継いだ女医・響子とその家族を描く漫画であり、患者の妊娠・出産を描く漫画でもあります。
主人公・響子先生の夫婦(家族)関係が複雑なことにびっくり。20年前なので仕方ないかもしれませんが、男女のドロドロ感が強い気がする。
20年続いているので、通して読むと産婦人科や働く女性の見られ方(社会の変化)が反映されていそうな気もする。

1991年に秋田書店「フォアミセス」で連載開始し、その後ドラマ化
現在63巻まで発売されている長寿連載漫画。
Yahoo!ブックストアで試読できます

文庫版は35巻まで。

どうでもいいけど、上原きみこ先生と聞いて想像したのは『ハッピーまりちゃん』ですわ…。小学館の「小学2年生」とか?で読んだ気がする。
marichan

こちら椿産婦人科(あまね かずみ)

小さな産院・椿産婦人科には今日も様々な事情を抱えた患者がやってくる。熱血漢の院長・万作や、その妻で助産婦の彩を中心に描かれる人間ドラマ!

11年間連載が続いた作品でドラマ化もしています。
私は未読なのでえらそうなことは言えませんが、絵が酷いので試読は必須かと思います…→竹書房の作品紹介ページ
1989年に集英社『office YOU』にて連載開始。

文庫版。全13巻。

本編の後に『続こちら椿産婦人科』『新こちら椿産婦人科』があり、2012年~竹書房で続編執筆。
出版社サイトで試読できます

【番外】ブラックジャックによろしく(佐藤秀峰) 3・4巻

主人公は研修医、NICUは産婦人科ではなく小児科なので番外編扱いで。
『ブラックジャックによろしく』にはNICU(新生児集中治療室)編があります。3、4巻に収録。
漫画onWEB、Kindle、Yahoo!ブックストア等々で無料公開中です。
スマホの場合はアプリをDLした方が読みやすいです。iPhone、Androidともに沢山あるので『ブラックジャックによろしく』でアプリを検索してみてください。

NICUなので物語が苛酷であることが前提となりますが、あらすじは「不妊症治療の末に得た夫婦に、双子の子どもが超未熟児として生まれ…」という重い内容なので気分が良い時に読むことをお勧めします。

漫画onWEB『ブラックジャックによろしく』

産婦人科の看護師が主人公の漫画

子宮はなんでも知っている(和田育子)

「産婦人科に訪れる女性たちのさまざまな悩みを解決に導く」ことをテーマに描かれた漫画。大学病院の産婦人科で働く看護師・吉川さとみの日記形式で描かれます。
秋田書店「フォアミセス」にて連載していた作品。
体が発する小さなサインを見逃さないために。コミック『子宮はなんでも知っている』 ※書籍レビュー

天使のお仕事(佐藤両々)

佐藤産婦人科医院で起こる日常を描くドタバタギャグ漫画。勤務している看護師(助産師)を中心に医師や患者も登場します。

妊娠・出産・育児漫画『つれづれなるママ本』の作者、佐藤両々さんによる4コマ漫画です。漫画『つれづれなる~』の中で産婦人科の道具を写真に撮影させてもらったりしてたのはこの漫画の為だったのかな。
ギャグ4コマですが、産婦人科病棟や看護師の描写が丁寧だと好評です。
2003年より『まんがライフMOMO』で連載開始。

まとめ

私は『コウノドリ』しか読んでませんが、意外とあるものですね。
特に女性誌で連載していた2作品『いのちの器』『こちら椿産婦人科』は10年以上連載していた長寿漫画。長すぎて手を出しにくいのが悩みの種ですが、一定の人気を得た息の長い作品だから読んでみたいですな~。

7作品中6作品が女性漫画家。
掲載誌は女性誌が5、4コマ漫画誌が1、青年誌が1。

今回調べた中では1989年スタートの『こちら椿産婦人科』が一番古く、現在連載中の『コウノドリ』が一番新しいですね。

『コウノドリ』が唯一の男性作家で、青年誌掲載。この辺は社会の変化を反映している気がします。
男性の育児に対する興味・関心が高まっていることも挙げられるでしょうが、それだけの理由ではない気がする。

女性誌で産婦人科漫画の連載開始が1989~1991年あたり。
くさか里樹さんが『ヘルプマン!』というホームヘルパー(介護の現場)の連載を始めたのが2003年。
鈴ノ木ユウさんが『コウノドリ』を連載開始したのが2012年。

ベテラン作家と新人という差異もあるかもしれませんが、男性誌では描きにくいテーマだったのではなかろうか。

『救命病棟24時』『(リメイク版の)白い巨塔』といった本格医療ドラマや、『チームバチスタの栄光』などの小説、『ブラックジャックによろしく』や『医龍』『ドクターコトー診療所』『仁』などの医療漫画及び、漫画を原作とするドラマがブームになって、様々な医療漫画が産まれやすくなったこと。

今回調べたら麻酔科医、小児科医漫画も見つけました。商業的な側面として、意外と重要な要素だと思う。

結果として『コウノドリ』のような作品が青年向け週刊誌で連載している意義は大きいと思います。
ネットで話題になった帝王切開への誤解・偏見や風疹の予防接種の重要性、妊婦に(海外)旅行を勧めない理由なども、『コウノドリ』を読むとすんなり納得できると思うので、男性にも女性にも読んでほしいな、と思います。

他方、女性誌は単純に「本格医療漫画」を描いて支持を得るのが難しいのかな?…などと思ったりします。人情や恋愛話と絡めることが多い。
ワーキングウーマンを描いた漫画は増えてきているのだけど、雑誌を購読しない(なんとなく買う)女性が多いと言われていることもあり、読切(1話完結)型を求められるのも要因かもしれません。

個人的に漫画を持つ力は侮りがたいと思っているので、妊娠・出産について考える機会を与える作品が増えると良いなと思います。

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