『ぼのぼの』でお馴染みの、いがらしみきおさんによる、親子の日常を描いた漫画です。
フルカラー、絵本のような装丁のせいか80Pで1300円弱とちょっとお高いですが、しみじみと良い作品でした。
amazon ★★★★(4.0) ※レビュー1件
【内容紹介】
4コマからホラーまで幅広く手掛け、数々の漫画賞も受賞する漫画家いがらしみきおが自身の体験をもとに初めて描いた異色の「子育て漫画」。
教育情報誌「AERA with Kids」に好評連載中の作品が、待望の単行本化。
【感想】
最初読んだ時はピンと来なくて。娘さんが小学生~高校生の頃を描いているし、作者も50歳くらいで連載スタートしているので、今の自分では楽しめないのかな?とも思いました。
でも、2回目読んだ時は印象が変わりました。読み重ねるとジワジワ来ます。
ひとつひとつの言葉が、これからの育児のアドバイスのようにも感じられました。
作者のプロフィール
いがらしみきおさんは1955年生まれで、娘さんは1992年(37歳のとき)に誕生。
漫画では娘さんが小学生の頃〜高校あたりまでが描かれます。
それにしても思い切ったキャラクターデザインですね…。表紙を見て勢いで買っちゃいました。
漫画の構成
『ワタシと子どもの14章』とありますが、一話2ページ、14コマで構成されており、全36話と描き下ろし漫画4ページが収録されています。
この漫画の特徴
描かれるのは、親子のなんでもないような日常です。オチはあったり、無かったり。
大笑いすることもなく、ところどころでニヤリとしながら淡々と読み進める感じの作品です。
読み終え、別の日に読み返すと心に残る場面が違っていたりして、不思議な作品でした。
顔に「娘」と書いた娘さんと、「嫁」と書いたお母さん。なのに表情豊かに感じますし、雰囲気が伝わってくるんですよね。
ここまで思い切ったデザインは初めてです。
私の家では、父や夫が進んで家のことをしません。
お父さん=作者であるいがらしみきおさんの生態?というか、行動が面白かったです。
掃除機の片付け、窓やドアの開け閉め、焼肉の焼き加減…。マメですね。叱らないよう注意したら口数が減ったというエピソードにも納得です。
余談ですが1〜11話まではコピックで彩色されていて、12話以降はデジタル彩色でした。時代の移り変わりを感じます。
まとめ
独特の世界観で、読むことで肩の力が抜けるような作品でした。
現在2歳と0歳の娘を育てている私が読んでも面白いのですが、10年経って、子どもが大きくなってから読み直したくなる作品でした。