これを妊娠漫画に入れていいのかな〜…と思いつつ、伊藤理佐さんの本が好きなので感想を。
これは『おんなの窓』だけど表紙は「おかあさんの扉」(伊藤さんが描く育児漫画の題名)とかけてあるようですね。
amazon★★★★(3.7)
楽天 ★★★★(4.46)
【内容紹介】
接待でワイン1本飲んだ日も、あの日もこの日も妊娠してました。
産む時、40歳…。妊婦・伊藤理佐の日常を、「窓」全開でお届けします!
【感想】
伊藤理佐さんは、吉田戦車さんと結婚し(お互い再婚)、40歳で娘さんを出産。
結婚してから妊娠しているときに描かれたものですが、妊婦ネタがほとんどないです…。
『おんなの窓』は雑誌『週刊文春』に連載された『おんなの窓』(1コマ漫画)と、『オール読物』に連載された『妙齢おねえさん道』(普通の漫画)で構成されています。
1コマ漫画の割合が多いので、サクサクとテンポよく読めます。
『妙齢おねえさん道』は、良い箸休めというか本編というか…。
1コマ漫画だけだと物足りなさを感じてしまいそうですが、間に短編エッセイ漫画があるので満足度が高いです。
この3巻で、伊藤さん家の家族構成ががらりと変わります。
17年間飼っていた猫(にゃこ)が体調不良で入院。
病院で「お母さん」と呼ばれて照れくさくなる伊藤さんと猫(にゃこ)…。この場面はとても好き。
年老いた猫の世話は、人間の介護に似ている。
近い将来どちらかの父・母が倒れるのでは…?その予行練習をさせてもらっているんじゃ…?と不安になる伊藤さん。
妊娠が判明し、介護ではなく子育ての練習をさせてもらっていたのか…!と驚く。
「ほ、本当にお母さんだったよ」と猫(にゃこ)につぶやく伊藤さん。
この話、すごく好きです。
猫の話についても、量はそんなに多くないのですが、私は泣けて泣けて、鼻水垂らしながら読みました。
今、調べたら20Pなかったよ…(132P~147Pって、15Pしかないのか!濃密だった…)
猫が好きな方は涙が止まらないかもしれません。
読んで、爆笑して、なんとなく良い話も合あって。
読むと、肩の力が抜けて元気になれるのでおススメです。
作者と年齢が近い方が楽しめると思います(HEROと聞いて「スクールウォーズだね」と分かる年代といいますか)。
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なんておススメしてますが、実は私、伊藤理佐さんのマンガは苦手意識が強くて、読んでおりませんでした。
20代前半の頃、エヴァンゲリオンをきっかけに(ミサトさんが飲んでるビールはEBICHU…)『おるちゅばんエビちゅ』を読んだのですが、どうも笑えなくて…(私がおぼこかったんでしょうけど、男女のエロネタ全般的に苦手だったんですよね)
なのですが、出産を機に『おかあさんの扉』(育児漫画)を読んでみたらおもしろくて。
『おい、ピータン』(創作系です)を読んだら、これもまた面白くて…!
WEBで読める「なまけものダイエット」を読んでみて、雰囲気が合うようだったら是非。
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【作家情報】
■復帰記念インタビュー
■なまけものダイエット(CREA WEBに連載中、絵やネタの雰囲気がわかります)