Twitterで高橋三千世さんがデビュー当時を振り返ってツイートし、それに対してまついなつきさんがコメントしていました。
Togetterでまとめても良いのですが、短いのでURL貼り付けで。
※通常より表示に時間がかかると思います。すみません。
高橋三千世さんとまついなつきさんのツイート
アオイホノオ最終回見て、(私が応募したのは小学館とかじゃなくて育児雑誌の漫画コンテストだけど)私の応募作品、一次審査で落とされて、ゴミ箱ダンボール行きだった…けど、審査員のまついなつき様が倉庫のゴミ箱ダンボールから私の作品を拾ってくれてデビューできた、まついなつき様、神。
— 高橋三千世 (@michiyotaka) 2014, 9月 27
編集さんが下読みしてくださって、賞の候補ですといくつか渡されたのですが、ピンとくるものがなく、ふと横に茶封筒がいっぱい入った段ボール箱があって、それなんですか?と聞いたら没作品ですよと。じゃあそれも全部読みますといって、その中に高橋三千世さんの作品があった。光ってた。 — まついなつき (@matsunatsu) 2014, 9月 28
マンガ雑誌ではなく、育児雑誌の賞だったので「これを描かないとしぬ」という切実さがないと、読者のおかあさんたちの共感が得られない。編集さんが選んだのは技術が高く、マンガ雑誌に投稿するといいのではというクォリティだった。高橋さんの投稿は紙がヨレヨレ線もヨレヨレ、でも気迫がすごかった。
— まついなつき (@matsunatsu) 2014, 9月 28
高橋さんがすごいのは、その後、子育て(4人!)しながら主婦業(夫フルタイム勤務!)毎月の連載をコンスタントに続けて、単行本も何冊も出し、他誌でも連載を持ち、会うときはいつも身ぎれいな美人であるということです。わたしの目に狂いはなかったことを証明してくれてありがとう、高橋さん。 — まついなつき (@matsunatsu) 2014, 9月 28
高橋三千世さんのデビュー作
デビュー作は『風まかせすっぴん育児』に掲載されています。
長女の妊娠・出産時のエピソードを描いた5ページの漫画です。
今回、ツイートをきっかけに読み直したら、デビューの裏話が色々描いてありました。
たしかに、漫画の枠線を引くのに使う長めの物差しって家にはないなあ…。
しかし、町内会の表札で枠線を引くって…!面白いな(笑)
補足:それぞれのプロフィール
お2人とも育児漫画を描いていた漫画家さんです。特にまついなつきさんの『笑う出産』は売上50万部以上のベストセラーです。
まついなつきさん
1960年生まれ、代表作は『笑う出産』。
3人の男児のお母さんです。
最近は東京・中野ブロードウェイで占い師としても活動中。
●まついなつきさんTwitter
●まついなつきさんのnote(ブログ)
※『笑う出産』は絶版なので古本or図書館でお探しください。絶版マンガ図書館通じてKindle化しないかしら…。
高橋三千世さん
1965年生まれ、4人姉弟妹のお母さん。
代表作である「風まかせ」シリーズは雑誌「ベビーエイジ」で連載されていた出産・育児漫画で全6巻。
育児漫画の続編は『天然MAMA日記』という同人誌(自費出版)で発表しているようです。
毎年夏に発行して、夏休み期間中に通信販売対応をされています。
※2014年度版同人誌の情報
単行本は1997年に婦人生活社より発売されています(2003年にPHP研究所にて再発売)が、今年、全てKindle化しました。
1巻にあたる「風まかせすっぴん育児」は250円、他の漫画は333円にて販売中。
母親の共感を得て人気になった育児漫画
まついなつきさんの”「これを描かないとしぬ」という切実さがないと、読者のおかあさんたちの共感が得られない”て言葉が印象的でした。
たしかに、高橋三千世さんのファンは多いと感じます。
Twitterを見ていると『たまご絵日記』のナナイロペリカンさんもファンらしく、全巻持っているとツイートしていました。雑誌連載していた当時を知らない若い人も読むんだなあ…。
私も色々読んでますが、育児漫画に関しては「共感できるかできないか」の占めるウエイトが大きい気がします。
初見で絵が苦手でも、内容に共感できれば読めちゃうし、絵も好きになっていく。
当然ながら、絵が上手かったり、デジタルで描かれていたりして読みやすい方が嬉しいのですが、ぱっと見て絵が微妙に感じても、アナログ手描きの絵でも、人気を得ている育児漫画ブログは多々あります。
ネット発で、共感を得て人気が出た育児漫画ブログで思い浮かんだのはカータンの「あたし・主婦の頭の中」(アメブロ版・更新終了)。
初めて見た時は「手描き??」…と思ったのですが、慣れると味があってよい絵だと思うのが不思議。
ちょっと前に読んだこの記事、うるっと来ました。2008年に書いた記事の再掲。
●「子育てを頑張っているママたちへ」
現在はライブドアにお引越しして更新中。
●カータンBLOG あたし・主婦の頭の中(ライブドア版)
また、「これを描かないとしぬ」という切実さを秘めた作品は、拡散力が高いように思います。
最近、するめさんの「育児しんどいマンガ」が一気に拡散して驚いたなあ。
私は1話目にあたる「プロローグ」を読んでぐっと来て、ブログの他の記事も読んで描くのが難しそうなテーマだし何話か公開されたら紹介しよう…と思っていたら、2話目の『夜泣き編』で人気に火がついて、サイトで育児に関する連載を持つようになったりと新展開があって、漫画の更新どころではない雰囲気なので紹介できなかったのでした。
※これ、今年の8月~9月の1カ月くらいで起こって。ネットは物事が起きるスピードが早いなあ…。
●するめブログ
●ママも(育児が)イヤイヤ記第0回(リコレ)
共感できる作品は素晴らしいと思う反面、ライトで暗さがなく単純に子供カワイイね!…て育児漫画も好きです。
そういう漫画を読むことですっきりすることも多いですから。
育児漫画はみんな違って、みんな良い。
A4用紙に鉛筆で描いて、写真撮って投稿でも全然良いと思うよ!
どんな作品を描いても、ネットの向こう側にいる誰かが共感して、ちょっとだけ楽しい気分になって、今日1日を乗り切れると思うのです。
私もネットで色々な育児漫画を探して出会って、読んだり紹介しながら、自分自身も助けてもらっています。
描き手の皆様、ありがとうございます。
将来的には父親育児漫画でも、そういう作品が出てくると良いなあ。