母の看取り日記

【日記】癌の母のこととか父のこととかあれやそれ

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人間、喉元過ぎれば熱さを忘れると言いますけど、既に熱さを忘れているというか…。

いや正直、毎日「お母さん死ぬかも」て泣いてグラついているのも良くないのですが。
お母さん、本当に死ぬのかな…?

いや、母には死んでほしくないので、元気なのはウエルカムなのですが。

緊張感って簡単になくなりますね…orz

親の死とか病状とかなんだかんだ

医師に「数値的にはいつ亡くなっていてもおかしくないですね~」と言われているので、予断を許さない状況ではあるのです。あるのです。

今朝、目が覚めて「そういえばお母さん、癌でもうすぐ死ぬんだった…」と思って泣いたのですが、毎日こんな低いテンションで生きてはいけません。無理。

娘たちも基本的に、病院では空気を読んで静かにしてくれてますが、毎日がそうだとストレスが溜まります。子どもですから、大きな声を上げながら、体を動かして遊ぶのが普通です。
車で病院に向かいつつ、カラオケを歌ったりはしてますけど…。その程度では発散できませんよね。

昨日は畑で農作業をし、今日は遊具がある公園に行って遊んできました。やっぱり遊んでいると楽しそうです。

「子どもたちに我慢させている」ことにクヨクヨしたりはしません。
とはいえ、我慢を強いる場面が多いのは申し訳なく思っています。本当なら毎日幼稚園に行って、友達と遊んで、餅つき大会に参加したりしてますから。

母の病状

私の母、現在71歳です。

2年前に兄(私の伯父さん、82歳で亡くなりました)を癌で亡くしており、最期の方は通うような形で見送っているので、癌の終末期がどういうものかを理解しています。全てを諦めた訳ではないでしょうが、死期を悟っているのか、全体的に落ち着いています。

死後の葬式や墓の希望は、兄が聞いています。私もある程度は聞いています。

2008年

2月、血便が出ていること、貧血気味であることを理由に病院に行き、大腸癌を発見。そのまま入院。

11月、私たち夫婦の結婚式に参列。家族で写真を撮影。
この時期は癌のことを何も知らなかったこともあり、癌=死、のイメージが強かったです。

現在は抗がん剤が良くなっているので、発見が早ければすぐに死ぬことはありません。
発見が遅くても延命は出来ますし、私の親戚については、余命宣告より長く生きてやりたいことをやった人の方が多いです。

標準医療を選ぶの大事。民間療法では治りませんが、抗がん剤治療で状態は良くなります。身体に合って効果があるものに出会うまで、試す必要がありますが、合ったら本当に効きますし、基本的には副作用もそこまで強くありません。

2009年

2月、大腸癌の切除手術。
たまたまですが、手術の日が母の父の命日と同じだったらしく「父ちゃんが守ってくれた」と話していました。

2011年

肝臓への転移を発見。ラジオ波で焼くという対応。
※この手術、母は強く後悔しているのでお勧めしません。この手術が「医師の目で見て患部を切除した」ものであれば、未来は違ったと考えているようです。

2012年

3月 義理の父が亡くなったので、栃木まで参列しに来ました。義理の母が驚いていました。
この時も癌の治療は継続していましたが、家族の行事に限らず、友達と一泊旅行によく行っていました。

2012年

5月に長女誕生。首都圏の私の家に1週間滞在しました。

2013年

夏、肝臓がんの再発で切除手術。
私は上の娘を育てていて時間があったので、家事をするために1カ月くらい実家に帰省しました。

2014年

5月末から上の娘を連れて、下の娘の出産のために実家に滞在しました。
母は私と娘を迎えに来ました。

2015年

育児のストレスと睡眠不足が原因で、正月開けから私が統合失調症になりまして。(ブログ休止してた理由は私が統合失調症になったからです…)

私は突然入院して家に帰れなくなり、母と夫は生後6カ月の下の娘をミルクで育てつつ、3歳になる上の娘を保育園に通わせる日々となりました。1月から4月末まで、約4カ月お世話になりました。

この辺の体験談もブログに書く予定ですが、私は結婚後の方が親に迷惑を掛けています。

2016年

 
「抗がん剤の効果が見られない」ということで、3カ月おきにいくつかの薬を試すが効果があるものと出会えない
むくみ、抗がん剤の副作用の皮膚のただれ・口内炎・喉(声)のカスレが酷くなる
旅行に行くことが難しくなる
写真や動画に撮られることを嫌がるようになる

2017年

10月 
胆管が詰まったので通す為に入院
腫瘍が大きくなっており(それが邪魔するので)体内の水が排出されないと言われる
腹水、胸水が溜まっている
注射針の痕から体液が滴り落ちて服をびっしゃり濡らすような状態

11月 
痛みが強く家で生活できない為再入院
「打つ手なし」とのことで緩和ケア病棟に移る
痛みが強い、息が苦しいことから点滴でモルヒネを投与

12月 
なんだか元気になってきたのでリハビリを始めるらしい
在宅でケア出来ないか?と医師やソーシャルワーカー、役場に相談中。

足のむくみはひどくて、足首がなく、象の足のようです。
注射針の痕からの流水は依然、激しくて。生理用ナプキンの大きめ夜用を患部に張り付けています。
(これ、もうちょっと良いものがあると良いのですけど、こういう用途はあまりないでしょうしね…)

父の病状

父は66歳です。

父は母に「先に自分が死ぬから!絶対に先に死ぬから!」と豪語しておりました。
典型的な妻におんぶに抱っこな人です。

心筋梗塞を起こして入院した経験があり、心臓の状態が悪かったのですが、今年10月に手術してペースメーカーを入れました。

脊椎の病気になりかけた影響で右足が上手く動かないらしく、ズボンを履いたりが難しいようです。
アルコールの飲みすぎで、健忘症と痛風の症状があります。

健忘症は加齢によるものとは考えにくく、母と兄はアルコール摂取が原因と解釈しています。ちょっと笑えないレベルで「物忘れ」をします。

父は母より先に逝きたいらしく「お父さんが先に死んでもおかしくない」と言うのですが、父の家系は長命なのですよね…。
私の曾祖父は104歳まで生きているし、祖母は97歳の現在も存命です。あっさり死ねればそれが一番でしょうけど、あっさり死ねない家系です。

私、最悪、あと30年くらい父と付き合う必要があると思っているのですけど…。痴呆になって養護施設にも中々入れない事態に陥り、父の介護やら面倒をみる為に兄の人生を狂わせたくないのですけど…。
そういった懸念があって私も兄も母も悩んでいるのですが、父自身は「すぐに死ぬ」と信じて疑いませんね…。

父は、見舞いに行かないと、朝から酒を飲みます。アルコール依存症ですね。病院に行ってくれ(と言っても行きません)。

私が叱ると、それは聞いて控えますけど、目が届かないところでは酒を飲みます。

なので、出来るだけ母の見舞いに連れ出すなどして「昼間に用事を作る」「1人にしない」必要があるのですが、この辺の機微は母には通じないので「お父さん来るとイライラするから、見舞いに連れてこないで~」などと言います。

…いやあの…。朝から酒飲む父の面倒をみるのは私なのですけど…。

うちの家族に足りないのは、自分以外の人を想像する力ですね。
なんで私だけに備わってるんだ、この能力。

墓とか遺産とか

遺産のこと

父は8代続く、地元では旧家の跡継ぎだったりします。兄が9代目です。

こんな田舎の山なんて所有していても価値などありません。
相続に手間はかかるし固定資産税も払わなきゃだし、祖母や父が亡くなったら親戚と相談し、意見を一致させる必要があります。

この時点で本気で面倒くさい家なのです。
母が先に逝くということは、面倒くさい親戚とのやり取りを、私と兄でやらないといけないということです。あー面倒くさい。

そこまででなくても、現在は銀行が厳しいので、手続きがややこしいです。

口座の凍結とか

毒親持ちで親の葬式に行きたくない人は、その気持ち自体は別に良いし、参列しないのも自由だと思います。

でも、亡くなった人の名義の銀行預金は、亡くなったら銀行が勝手に凍結します。
簡単に言うと、お金が自由に下ろせなくなります。

口座のお金を引き出す為に、相続人全員の捺印と戸籍謄本の提出が必要になります。
うちの母の場合で言うと、相続人=夫である父、子どもである姉・兄・私の4人のものが必要なのです。

自分の幸せの為に親と絶縁するのは良いんですけど、兄弟とか姉妹とか、手続きをする人との関りは絶たないで頂きたいです。

また、こういった事態については、事前に想像して、兄弟や姉妹に「こうしてほしい」と伝えておいて欲しいです。
うちについては、遺産なんて母の葬儀費用と父の葬儀費用程度なのですが、お金のことはクリーンにして後々の禍根にしたくないので、ちゃんと見に来て欲しいとは思います。

兄弟姉妹が言う「親に顔を見せに来い」には、色々な情報が隠れています。言い方悪いけど、単純に顔を見るだけじゃないっていうか、人が死んだら手続きいっぱいあって、本気で面倒くさいんですよ。私にとっては毒親じゃないから対応しますけど、手続きを踏むのは面倒くさいですよ。

子どもにとって毒親であっても、縁は切れない筈です。そんなのググればすぐわかることです。
親に対する思いは尊重しますが、親を看取ったり見送る、兄弟や姉妹に面倒な思いはさせないで頂きたいです。

司法書士の方とか弁護士の方でこの辺のノウハウを共有してほしいです…。生きているうちに親と絶縁して遺産放棄も出来ないのかなあ。現在はそういったニーズはあると思うのですが。

墓のこと

山の中に代々の墓もありますが、あんな場所に母を入れる気にはならないし、本人の希望は「家の裏山に散骨」なので(現実的には無理だと思いますが)、少しでも綺麗で管理しやすい場所に墓を作りたいな~と思っていますがどうなるんだろうな…。

私は、墓は、亡くなった人本人ではなく、遺された人の為に建てると考えていて。
兄や私は遺影があれば済むような人間なので墓なんて別に良いのですが、父や地域の人たちや親戚は、墓がないと落ち着かないかな?と思ったりしています。ぶっちゃけ体面もありますし。

義理の母で言えば、義理の父の墓を作ったり参ったりする中で気持ちに区切りがついた部分もありますし。

母としては、死んだ人間にお金を使うなら、未来がある人間にお金を使った方が良いという考えです。そこは兄も私も同意しています。

葬式をして墓を建てて。トータルで300万円くらい使うのかな…?と予想していますが、墓石を買わずにその辺の石にしてしまえば、100万円くらいは浮くわけです。
散骨したら、散骨費用はかかりますが、その後の維持費も墓石もいりません。

家を継ぐ兄が独身ということもあり、墓守の役目はうちに回ってくるんですよね…。
そうすると、うちの娘たちが見る必要が生じます。私としてはこれが嫌で。死んだ誰かの為に、土地に縛られるような思いはさせたくないのです。

田舎には田舎の良さがあり、お世話になっている方もいるのですが、墓には面倒くさい部分もあります。

「墓」について思うこと

墓に関する文化は、かなり新しいと思います。多分、昭和からだと思う。
江戸時代の墓が残っているのは武家くらいじゃないかしら?

きちんと調べていませんが、個人的には、第二次世界大戦を機にしたビジネスな気がしています。
関東圏に庶民の墓があまり残ってないのは、関東大震災や東京大空襲で一掃されたからなのかも知れませんが、自分の近い系譜だと、旧家であっても第二次大戦後の墓しかないのです。

うちの実家は父で8代目ですけど、墓が残っているのは6代目、曾祖父からです。曾祖父の墓を建てたのは祖父です。
祖父は病気で床に伏している曾祖父の為にテレビを買って、相撲の中継を見せたらしいんですね(この辺は父の話から)。

父方の曾祖父が亡くなったのは、戦後。昭和の時代です。

義理の実家の、母方の家は「平家の落ち武者」で歴史はかなり古いんですけど、墓は最近のしかありません。
叔母さんが嫁いだ先も地主で歴史のある家ですが、戦後の墓しかありませんでした。

武家や公家など貴族階級はともかく、一般庶民に墓の文化が根付いたのは昭和からじゃないかなあ。
結婚式と同じで、多分、資本主義的、商業主義的な流れの一つな気がしています。

で、現在は、お墓を買う金が無くて、お骨を捨てる人も現れているような世の中だったりします。
「一見、常識に見える何か」に縛られることなく、身の丈にあった埋葬をすれば良いと思っていますし、そういう情報がもっと知られて欲しい。
生きるだけで精一杯なのは普通のことで、死んだ人やお骨に縛られる必要はありません。

墓を建てるのも別に良いです。墓を守る子どもが同意しているのであれば。また、そのお金があれば。

個人の墓を建てない、樹木層や合同葬、海などへの散骨もあって良いし、(法律に従った上で)裏の山に骨を埋めて、形の良い石を置くだけの埋葬も、あって良いと思うんです。

「こういう墓を建てて欲しい。息子にその墓を守って欲しい」というのも一つの遺志でしょう。
でも、「生きていく人にお金を使った欲しい。墓なんてどうでも良い」というのも、一つの遺志です。

うちの母の墓はどうなるのでしょうね。
とりあえず、父と一緒の墓には入りたくないらしいので。その辺も考慮に入れつつ、対応しないといけません。
※同じ墓に入りたくない人と最期まで添い遂げている母の気持ちは全く理解できませんけど、正直、時代もあるとは思っています。女性が一人で子どもを育てながら働ける世の中になあれ!父と離婚してないから私も兄も4大卒という最終学歴がありますし、大学で夫や親友と出会えているので、母の選択を責めることは出来ません。

親の色々については理解してますけど、正直、子どもとしては面倒くさいので、私は夫と一緒の墓に入るのが嫌だと思った時点で離婚します。

まとめ

「書かないとやってられないわ~」と思うので書いているのですが、かなり愚痴っぽいですね。すみません。

母にしろ父にしろ、「親しき中にも礼儀あり」という言葉を考えて欲しいです。
身内だからって何しても良い訳ではなく、家族だからこそ、気を使う部分、わきまえる部分はあると思います。

こういったことを色々書いていますが、うちの親は毒親でもなければ、機能不全家族でもありません。

義理の父を送った時に、夫の家にも色々あると知ったし、友達の家の話を聞いても、うちくらいのゴタゴタはあります。
子どもが育った後、親は別居している家庭もありますし。

個人的にはアダルトチルドレンも毒親も、その一部は、社会問題だと思っています。
個人の資質や性格に起因するとしたら、ちょっと多すぎると思う。システムエラーと考えた方がしっくりきます。

親の世代にも問題(要因)があると思うし、子どもである私たちの世代にも問題(要因)があると思います。
そうだとしても、「対応が面倒くさい」という現実には変わりないのですが。

本気で何もなくて、親を尊敬しているだけの友人は1人だけいますが、彼女の親は有名企業の社長さんでしてね…。
彼女は「自分のお父さん」を基準にして日本人の男性パートナーを探したけど、見つけられなくて国際結婚しております…(ついでに今はアメリカ在住です)。

愚痴っぽい内容を書くのも悪くないのですが、なんだか書いいていて楽しくないので(読ませておいて本当にすみません。書いて発散出来ている部分もあります)、次回からは普通に漫画のことを書きたいな!

それでは~

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